特許庁長官賞
球状シリカ粒子(特許第7041788号)
【福岡県発明協会】
岡部 拓人 |
デンカ株式会社 大牟田工場 第四製造部 |
深澤 元晴 |
デンカ株式会社 新規材料研究部 グループリーダー |
久保渕 啓 |
デンカ株式会社 解析技術研究部 |
戎崎 貴子 |
デンカ株式会社 研究統括部 |
実 施 功 績 賞
石田 郁雄 |
デンカ株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、ポリマー材料への充填を容易にしつつ、低い誘電正接を達成でき、高周波帯用のデバイスに好適に用いられる球状シリカ粒子に関するものである。
従来、球状シリカ粒子の誘電正接を低減するにあたり粒子表面の吸着水やシラノール基を減少させる方法があったが、必ずしも低減効果が十分ではなかった。本発明では、粒子表面の凹凸形状を表す指標である表面フラクタル次元が一定の数値範囲(1.0〜1.9)であり、球状度を示す平均円形度が0.85以上である球状シリカ粒子を開発した。表面フラクタル次元の数値が小さいほど滑らかな表面を有しており、極性官能基の影響を抑制することができる。
本発明の球状シリカ粒子を用いたセラミックスフィラー充填ポリマー材料は、誘電正接が大幅に低減され、高周波信号の伝送損失を抑制できるため、5G通信や高周波アンテナ材料向けに使用されている。
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