【平成25年度九州地方発明表彰】
	    文部科学大臣発明奨励賞
		
		
		
		
	  | 氏名: | 古平 貴章 | 
| 会社名: | ラピスセミコンダクタ宮崎株式会社 | 
| 部署・役職: | 生産本部 デバイス技術部 デバイス開発グループ | 
| 発明の名称: | SOS基板上のトランジスタの製造方法 | 
| 特許第4817324号【受賞発明の内容】 | 

発明のポイントをお教えください
		  
SOS基板とはサファイア基板上にシリコンが形成された基板で低消費電力かつ高速動作が可能な半導体素子(トランジスタ)を作れる技術として期待されていました。半導体の製造の過程では、製品の性能について同一基板面内及び異なる基板夫々でのバラツキを低減しなければ商品化することは難しいのです。本発明はチャネル領域の不純物濃度を最終的に均一化する方法に着眼し、不純物である2フッ化ボロンとボロンのピークがくる深さを打ち分けることを最大の特徴としています。
		  
		  
		
		
		 苦労した点はどこでしょうか
		  
		  
SOSデバイスの開発の歴史は古く1960年代にまでさかのぼり、当技術は、一時期大きく注目されていました。しかしながら制御性が低く研究を続ける企業や機関がほとんど居なくなっていた時期に私は開発に携わっておりました。高速動作を追及すべくシリコン層を薄膜化すると実際に出来る素子は、理想と異なり、リーク電流が増え逆に消費電力が増大するという事象に直面しておりました。その理由が不純物濃度の関係から生じることを突き止め、不純物導入後の濃度分布特性の異なる複数の不純物を使用することで、均一化する手法を導き出しました。
		  
		  
 
		  受賞のご感想をお願いします
		  
本発明は、当時開発のメンバーが一丸となり夫々の課題に対して諦めずに原因を追求し、アイディアを出しあって実現できたものだと改めて実感致しました。身近な電子機器にこの技術が使用されていることを大変嬉しく思うと共に、今後も初心に帰り、次なるアイディアを創出したいと思います。
最後に、この度は、貴協会より身に余る賞を頂き光栄に存じます。
誠にありがとうございました。
		最後に、この度は、貴協会より身に余る賞を頂き光栄に存じます。
誠にありがとうございました。
Copyright©1996- Japan Institute of Invention and Innovation All rights reserved