文部科学大臣賞
プラスチックの材質判定装置(特許第6947447号)
[山形県発明協会]
大森 健司 |
株式会社山本製作所 ソリューション事業部 技術部 環境グループ 技術研究員 |
実 施 功 績 賞
山本 丈実 |
株式会社山本製作所 代表取締役 |
本発明は、小型ながら、物性が類似し判別が困難な樹脂であっても瞬時かつ高精度にその材質を判定できるプラスチック材質判定装置に関するものである。
判定対象樹脂の表面にセンサ部を当て測定を開始すると、わずか数秒で照射される近赤外線の反射光を分光センサが検出し、予め登録されている樹脂データと照合して互いの相関係数を類似度として算出しその度合いで材質を判定・報知する。例えば、LDPEとHDPEなど物性が近い場合は、第一判定波長範囲内でより特徴の現れやすい波長域を切り出して再照合する二段階判定を行う。判定のための波長範囲を広げないため、小型化と低価格化を実現した。
どこへでも持ち運べ、簡単な操作で瞬時に高精度な樹脂判定が可能であり、廃プラスチックリサイクル現場の人手不足や作業効率、安全衛生上の課題を解消し、マテリアルリサイクル率と品質の両面の向上に寄与する。また、樹脂業界以外でも、樹脂の排出側である企業や地域・自治体、さらには各種学校・教育現場などにおいて、分別ツールとしての利用に加え、CSR・環境意識の向上、SDGs関連の教育・啓発等を目的とした活用も可能であり、多方面多用途での利活用が期待される。
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