文部科学大臣賞
高滑性シリコーンシースとその応用製品(特許第6699782号)
【茨城県発明協会】
樫村 誠一 |
株式会社プロテリアル 電線事業部 電線研究所 材料プロセス研究部 テクニカルエキスパート |
岸 雅通 |
株式会社プロテリアル 電線事業部 電線研究所 材料プロセス研究部 基幹系指導職 |
渡部 考信 |
株式会社プロテリアル 電線事業部 電線第一技術部 第一技術グループ グループ長 |
工藤 紀美香 |
株式会社プロテリアル 電線事業部 電線第一技術部 第一技術グループ |
荒井 才志 |
株式会社プロテリアル 研究開発本部 知的財産部 知財第2グループ 技師 |
実 施 功 績 賞
Sean M. Stack |
株式会社プロテリアル 代表取締役 会長執行役員 兼 社長執行役員 CEO |
本発明は、シリコーンの持つ優れた耐熱性や耐薬品性を維持しつつ、シリコーン特有の粘着性を解消し、さらに高い滑り性を長期に亘って維持できる高滑性シリコーンシースとその応用製品に関するものである(図1)。
従来のシリコーンシース(シース+被膜)は、縮合反応型材料を用いた表面処理により、凹凸を有する被膜を形成することで、シリコーン特有の粘着性を解消していた。しかし、この従来方式では、縮合反応型材料が硬化する際に発生するガスによって被膜に空隙が生じるため、被膜とシースの密着強度や表面を繰り返し拭取った際の滑り性(拭取り耐性)が低下する課題があった。そこで、本発明では、付加反応型材料がガスを発生し難いという点に着眼し、材料が硬化する際に発生するガスを抑制する新たな表面処理により、空隙の無いシリコーンゴム被膜を形成し、課題であった密着強度や拭取り耐性の低下を解決した(図2)。
本発明の応用製品は、様々な消毒処理に対応できることから、特に、医療従事者の負担軽減や院内感染対策等に有効な製品として、医療分野で実用化されている。
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