関東経済産業局長賞
高精度薄膜(半導体)構造解析X線分析方法(特許第4041808号)
【発明協会(東京)】
表 和彦 |
株式会社リガク X線研究所 所長 |
実 施 功 績 賞
川上 潤 |
株式会社リガク 代表取締役 社長 |
本発明は、X線を用いた半導体の膜構造解析を、短時間(角度1度当たり数秒程度)に大きなダイナミックレンジで高精度に測定することを可能にするX線反射率の測定方法に関するものである。
本発明では、上限計数率が高く(10の7乗cps以上)、ノイズレベルが十分低い(計数率換算で20cps以下)X線検出器を用いることで、1点当たりのX線反射率の測定時間がきわめて短時間(50ミリ秒以下)であっても所望のダイナミックレンジ(5桁)を確保できるため、高精度のX線反射率曲線のデータを得ることが可能になる。
また、放物面または楕円弧形状の反射面を有する多層膜ミラーで平行化したX線ビームをX線管から出射することで、発散角0.05度程度以下の高輝度ビームによるX線反射率の測定が可能となり、短時間での高精度測定を実現した。
本発明によって、角度1度当たり数秒程度(1点当たり数十msec)と従来技術より二桁程度、処理能力が向上し、インラインでの高精度の膜構造解析(膜厚、密度、界面の粗さ等)が実用的に可能となり、ナノレベルの先端デバイス業界における研究、生産管理等の高性能化に寄与している。
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