特許庁長官賞
安全・安心を提供する病院向け搬送ロボット(意匠登録第1684691号)
【神奈川県発明協会】
荒井 美紀 |
三菱電機株式会社 統合デザイン研究所 産業システムデザイン部 車載情報機器グループ グループマネージャー |
鈴木 修平 |
元 三菱電機株式会社 統合デザイン研究所 |
実 施 功 績 賞
漆間 啓 |
三菱電機株式会社 代表執行役 執行役社長 |
本意匠は、病院向け搬送サービスシステムとして、安全かつ安心な操作を可能とした脱着型の荷台部を特徴に持つ、搬送ロボットに関するものである。
従来の自動搬送ロボットは走行部と荷台部が一体化されているため、様々な搬送物に対応することが困難であった。また、ロボットが来るまで荷物を荷台に積み込めない点や、ロボットが到着したら荷物の積み替えが必要になる点など実用性に課題があった。そこで走行部と荷台部を分け、荷台部を搬送物や用途に応じた脱着型にすることで、走行部の到着を待たずに搬送物の積み込みや積み替えが可能になり、効率的な搬送を実現することができた。さらには、丸みを帯びた大型表示器を装備し、状況に応じて表情を変化させることで頼りになる同僚のような存在を感じさせる意匠にするとともに、ロボットのセンシング技術と管制システムとの組み合わせにより、安全な自律走行を可能とした。
本意匠により、親しみやすさと高度な制御技術による安全かつ安心で効率的な搬送サービスシステムを提供することが可能となり、病院における搬送作業の省力化に貢献している。
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