文部科学大臣賞
電気式人工喉頭（特許第4940408号）
【北海道発明協会】
橋場 参生 |
地方独立行政法人北海道立総合研究機構 産業技術環境研究本部 本部長 兼 工業試験場長 |
須貝 保徳 |
電制コムテック株式会社 専務取締役 |
泉 隆 |
学校法人東海大学 文理融合学部 人間情報工学科 教授 |
伊福部 達 |
国立大学法人北海道大学 名誉教授 国立大学法人東京大学 先端科学技術研究センター 研究顧問／名誉教授 |
実 施 功 績 賞
小髙 咲 |
地方独立行政法人北海道立総合研究機構 理事長 |
田上 寛 |
電制コムテック株式会社 代表取締役 |
松前 義昭 |
学校法人東海大学 理事長 |
本発明は、病気などで「声」を失った人々のための発声機器「電気式人工喉頭」の性能を向上させるためのもので、従来の電気式人工喉頭を使って発声した音声が人工的で不自然であるという問題を改善し、より自然な音声での会話を可能にすることを目的としたものである。
人間は、喉頭内部の声帯で音声の原音を生成し、口や舌の動きで音色を変化させることで発話を行っているため、喉頭癌などによる喉頭の摘出は、音声を失うことにつながる。電気式人工喉頭は、発話に必要な原音を人工的に生成する機器で、先端を喉元に押しあてた状態で口や舌を動かすと、喉頭を摘出した後でも、再び発話が可能になる。しかし、その音声には機械的な不自然さがともなうという欠点があった。そこで本発明では、人間の音声に含まれる微妙な「揺らぎ」が自然性に関与するという研究成果を基に、電気式人工喉頭が生成する人工原音に肉声に近い「揺らぎ」を付与することで、自然性の向上を図る具体的な仕組みを考案した。
本発明によって電気式人工喉頭を用いた会話がより自然な音声で可能になるため、発話が困難な人々の円滑なコミュニケーションとＱＯＬの向上に寄与することが期待される。
発話の仕組みと電気式人工喉頭
本発明を用いた
電気式人工喉頭
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