【令和4年度九州地方発明表彰】
文部科学大臣賞
発明のポイントをお教えください
本発明は、浄水器用カートリッジにおいて、お客様に安心・安全な水を提供するための吸着性能、お客様の使用感満足度を高めるための浄水流量性能の両立を可能とした技術です。従来、粒子状活性炭を用いた場合、初期通水時の活性炭粒子の脱落や、目詰まりによる浄水流量の低下が課題となっていました。本発明では、活性炭の中心粒子径および小粒子径の割合を制御することによって、両性能の両立を実現することができました。
苦労した点はどこでしょうか
吸着性能と浄水流量性能のバランスを取り両立させることです。活性炭の粒子径の変化に対する吸着性能、浄水流量性能は、逆の傾向を示すトレードオフの関係にあります。吸着性能を高めることは重要なことですが、それによって、製品の使い心地が悪くなってしまっては、結果的にお客様にご迷惑をかけることになります。何度も試作・試験を繰り返し、改良を行うという試行錯誤の連続の中で、最適な条件を確立させることに苦労しました。
受賞のご感想をお願いします
この度は名誉ある文部科学大臣賞に選出いただき、誠にありがとうございます。私自身にとって最初の特許出願が誉れ高い賞を受賞しましたことは、幸運であると思います。この受賞は、ご指導いただいた先輩方、知的財産課の方、製品に関わる全ての方の協力なくして、成し遂げられなかったことであり、大変感謝しております。今回の受賞を励みに、今後とも社会に貢献できる商品を開発するよう、より一層の努力を続けたいと思います。
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