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令和4年度四国地方発明表彰

特許庁長官賞

開口型ポケット式落石防護網(特許第6550185号)

【高知県発明協会】

桶谷 憲一

株式会社四国ネット 技術部 顧問

伊藤 雄二

株式会社四国ネット 代表取締役社長


 本発明は、斜面高所からの不特定落石を、支柱間隔を大きく広げ開口させた阻止面ネット部に受け入れ、ネット部広範囲(例:幅15m×縦12m)で弾性変形を起こし損傷なく落石エネルギーを吸収し、道路に至らないようにネット下まで安全誘導する落石防護網工である。
 本発明では、支柱間隔を最大15mまで大きく広げて設置できるので、斜面起伏の著しい凹部・谷部でも設置が容易になる。また、支柱間隔を広げることにより、支柱の落石直撃を激減させることができる。万一、支柱に直撃した場合は、支柱背面に落石衝撃補強分散装置を取り付け、落石を左右に方向変更させ、損傷なく対応することができる。さらに、補強ロープ導入により落石吸収エネルギー及び性能の向上が実物大重錘衝突実証実験により実証確認できた。
 本発明により、支柱間隔を大きく広げ、横補強ロープ増張設が可能となったことにより、強度及び性能が向上し、結果、落石による維持補修が不要となり、イニシャルコストダウン及びランニングコストダウンが実現した。

実績写真 実績写真
実績写真
支柱間隔を大きく広げ、支柱設置が困難な凹部・谷部斜面に対応可能となり、
補強ロープ増張設により、落石吸収エネルギー向上及び性能向上が実現した。

実験設備 実物大実証実験 例:ORN-H-4.0型(幅15m×縦12m)
実験設備 実物大実証実験 例:ORN-H-4.0型(幅15m×縦12m)
 重錘衝撃力を阻止面ネット部全体に分散伝達し、重錘エネルギーを弾性域内で同位置に2回損傷なく吸収。
  (例:落下高40m,落下角度54°,重錘荷重4.44kN,衝突速25m/s以上,エネルギー160kJ)
 

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