中小企業庁長官賞

ナノバブル発生装置（特許第7028499号）

【大阪発明協会】

清水　真	シンバイオシス株式会社　研究員

実 施 功 績 賞

田中　三紀子

シンバイオシス株式会社　代表取締役社長

　本発明は、気泡せん断フィルターを主要構成部品とし、その製造成果物である「ナノバブル」に封入する気体を用途に応じて変えることが可能で、かつ、長期間安定させることができる点を最大の特徴とするものである。
　本発明は、従来の製造装置の課題である、気泡の溶存数の低さと不安定さを解決した。この「ナノバブル発生装置」で製造した成果物は、製造直後では数ｎｍ〜数百ｎｍの気泡を数億個〜数十億個／ml含有し、製造後１０年経過しても約３４％の泡の残存が確認されており（右下グラフ）、長期保存・輸送可能な技術を確立した。
　本発明により得られたナノバブル溶存流体やその製造法が普及することにより、すでに実用化されている腸内フローラ移植用菌液をはじめ、目的物質を的確に臓器に届ける技術、効率的に有効成分を抽出する技術、薬剤いらずの極めて高い洗浄技術など、多くの産業分野における生産効率の向上や新技術の開発への活用が期待される。

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