日本弁理士会会長賞
セルロースファイバー複合樹脂成型体(特許第6545145号)
【大阪発明協会】
浜辺 理史 |
パナソニック ホールディングス株式会社 マニュファクチャリングイノベーション本部 マニュファクチャリングソリューションセンター 材料・デバイス技術部 シニアエンジニア |
三上 正晃 |
プライムプラネットエネジー&ソリューションズ 株式会社 バリューイノベーション本部 セル開発部 第1開発室 源泉1チーム 工程設計グループ 主任 |
黒宮 孝雄 |
パナソニック エナジー株式会社 研究開発センター 要素開発5部 部長 |
実 施 功 績 賞
品田 正弘 |
パナソニック株式会社 代表取締役 社長執行役員 CEO |
本発明は、樹脂中にセルロースファイバー等の有機系繊維を分散・混合させた複合樹脂において、繊維を高濃度に添加しても、繊維の炭化による複合樹脂の褐色化を抑制し、意匠性の高い複合樹脂を実現する材料技術に関するものである。
本発明では、従来のセルロースファイバーと樹脂を複合する工法と異なり、水中ではなく、溶融した樹脂中でファイバーをほぐす乾式工法を開発した。この工法では、セルロースファイバーが太径、長繊維のまま維持されるため、分散中の局所発熱を抑制し、熱を逃がし、セルロースファイバーの炭化、着色を抑制でき、セルロースファイバーを55%以上と高濃度に添加しても、白色ペレットの生産が可能となる。また炭化を抑制することで、強度劣化も抑制できる。
本発明製品は、顔料や染料を用いての着色自由性が高く、また成形時に不均一に熱をかけて、部分的に褐色化させ、木質感を表現することも可能であり、デザイン性の幅が拡がる。本材料を広く展開することで、石油由来材料を低減し、環境負荷の低減に貢献することができる。
Copyright©1996- Japan Institute of Invention and Innovation All rights reserved