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令和4年度関東地方発明表彰

文部科学大臣賞

超高アスペクト半導体深穴パターン計測装置(特許第6316578号)

【茨城県発明協会】

宍戸 千絵

株式会社日立ハイテク 事業戦略本部
事業戦略部 主任技師

山本 琢磨

株式会社日立ハイテク 評価システム製品本部
電子線応用システム設計部 主任技師

田中 麻紀

株式会社日立ハイテク 評価システム製品本部
主管技師

山田 慎也

元 株式会社日立製作所 横浜研究所

実 施 功 績 賞

飯泉 孝

株式会社日立ハイテク 代表取締役 取締役社長

 本発明は、半導体ウェーハ上に形成された超高アスペクト比の深穴パターン計測を実現する、走査電子顕微鏡式の半導体計測装置に関するものである。 (※)アスペクト比=穴深さ/穴径
 従来の半導体計測装置は、低エネルギー(加速電圧1kV程度)の電子線を照射し、試料が放出した二次電子を検出する構成であり、対象が深穴の場合、低エネルギーの二次電子が深穴内で減衰してしまうために検出できないという問題があった(図1(a))。この問題を解決するため、本発明は、高エネルギー(加速電圧30kV以上)の電子線照射器と、試料の膜中を突き抜けた高エネルギーの後方散乱電子(以下、突き抜けBSEと記す)を検出する専用の検出器を備える構成とした(図1(b))。この構成で得られる突き抜けBSE画像を用い、画像の暗部領域抽出による穴底径計測及び画像の輝度情報を利用した穴深さ計測を実現した(図2)。
 本発明が特に効果を発するのは、3D-NANDフラッシュメモリ製造における穴開け工程である。超高アスペクト比(>40)の深穴パターン計測が可能な唯一の装置として、国内外のメモリデバイスメーカ各社に導入され、デバイスの生産性向上に寄与している。


図1 従来技術と本発明の対比 図2 本発明の効果
図1 従来技術と本発明の対比 図2 本発明の効果

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