東北経済産業局長賞
木質ペレット温風暖房機の灰掻き機構(特許第6310656号)
[山形県発明協会]
三瓶 智昭 |
株式会社山本製作所 ソリューション事業部 技術部 環境グループ 技術研究員 |
大場 俊論 |
株式会社山本製作所 海外事業部 営業部員 |
実 施 功 績 賞
山本 丈実 |
株式会社山本製作所 代表取締役 |
本発明は、施設園芸ハウスの温風暖房機等において、木質ペレットを燃料とする燃焼装置に関するものである。
本発明の燃焼装置は、円形で山形のロストル(火格子)の燃焼面との隙間を任意寸法で固定できる複数の灰掻き爪を備えた回転ロストルが燃焼面外周上をゆっくり回転し、燃焼面と爪との隙間でペレットの燃焼により生成される灰やクリンカ(溶融灰の塊状物)を徐々に小さく破砕・磨り潰す作用を有する。これにより、燃焼不良を引き起こす空気孔の目詰まりを抑制でき、安定した連続燃焼が可能となった。同時に燃焼部の灰掃除の頻度が減るため、メンテナンスのための運転中断による温度変化が抑制され、ハウス内の温度環境の安定性が向上した。
本発明は、木質ペレット由来の燃焼トラブルや灰掃除の手間への懸念を解消し、燃焼が安定している化石燃料等の燃焼装置と遜色ない使い勝手を実現すると共に、価格変動の少ない木質ペレットを燃料とすることによる燃料費の負担軽減が期待できる。また、木質バイオマス資源の有効利活用を促進し、環境負荷の小さい脱炭素社会実現への貢献が期待されている。
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