発明協会会長賞
コンバインの手扱ぎ安全装置(特許第6465245号)
【愛媛県発明協会】
竹内 賢一朗 |
井関農機株式会社 コンバイン技術部 |
田口 裕也 |
井関農機株式会社 コンバイン技術部 |
実 施 功 績 賞
冨安 司郎 |
井関農機株式会社 代表取締役社長執行役員 |
水田の四隅など、コンバインでの刈取が困難な場所にある作物を、作業者が手刈りしてコンバインの脱穀部に手動供給する所謂「手扱ぎ作業」が行われる。本発明はこうした手扱ぎ作業中、不意に衣服や手が挟まれた場合に迅速な作業者の安全確保を可能にするものである。
本発明の手扱ぎ安全装置は、作物を脱穀部に送るフィードチェーンの周辺部に緊急操作スイッチを備え、このスイッチの操作に基づきエンジンを停止しつつブザーを鳴らし、フィードチェーン上に対向して設けられる作物押さえレールを上昇させて、フィードチェーンとの上下間に、腕を抜き出し可能な隙間を形成する。これにより、素早く手を引き抜くことが可能となる。従来知られていた手扱ぎ部の動力遮断型の安全装置とは異なり、慣性動力の影響を受けずに安全確保ができる。
本発明は、動力遮断型の安全装置と組み合わせることも可能であるため実用性に優れ、自脱型コンバインに幅広く採用されている。また、体格の小さな作業者でも確実に作物押さえレールの上昇操作を行うことが可能となり、高齢ユーザーや、新規就農で不慣れなユーザーでも安心して作業を行うことができる。
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