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令和3年度九州地方発明表彰

特許庁長官賞

高信頼性リード直接接合型パワーモジュール(特許第6156381号)

[福岡県発明協会]

中田 洋輔

三菱電機株式会社 パワーデバイス製作所
開発部 開発第五G 専任

多留谷 政良

三菱電機株式会社 パワーデバイス製作所
開発部 部長

実 施 功 績 賞

漆間 啓

三菱電機株式会社 執行役社長


 本発明は、パワー半導体素子の表面電極を、パワーモジュールの外部電極と連結された「リードフレーム」と呼ばれる部材に直接はんだ付けすることで、高パワー密度化させた自動車用途等の製品の耐久信頼性(特にパワーサイクル寿命)を向上させる技術に関するものである。
 本発明の接合構造では、はんだ接合用の金属膜の一部をはんだ接合領域外まで延展し、その延展部分を、はんだから半導体素子に加えられる応力を緩和する「応力緩和部」として利用することで、半導体素子電極層における亀裂が進展することを防止できるようになった。さらに、応力緩和部にはんだが濡れ広がることを確実に防止するため、応力緩和部を被覆膜で覆う構造を採用した。
 リードフレームに直接はんだ付けする半導体装置において、被覆膜構造を工夫して塗工することにより、従来通りの簡易な接合方法でありながら、従来比10倍以上のパワーサイクル寿命をもつ製品を実用化した。自動車の電動化が加速する背景のもと、パワー半導体需要に対してさらなる貢献が期待される。

本発明の要部の断面図

本発明の要部の断面図

本発明を採用したパワーモジュール CT300DJG060 (左)CT700CJ1A060(右)

本発明を採用したパワーモジュール
CT300DJG060 (左)
CT700CJ1A060(右)

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