日本弁理士会会長賞

スクエアパネル工法（特許第6731467号）

［宮崎県発明協会］

海野　洋光

海野建設株式会社　代表取締役

　本発明は、解体後に再利用可能な建築資材用正方形木製パネルを、連結金具によって壁の構造体として使用する建築構造に関するものである。
　従来工法において、緊急性を求められる災害時の応急仮設住宅では、生産性、施工性、経済性を重視していたため、長期居住性能と解体後の産業廃棄物処理に課題があった。
　本発明による工法では、パネルのサイズを日本標準規格（JIS）において規格化され、多く流通している輸送用パレットと同寸法とすることで生産性を高めた。
　パネルは国産材を用い、内部に断熱材を敷き詰めることができる。これにより、気密性、遮音性、断熱性が向上して居住環境が快適なものとなった。
　また、パネル同士を連結する金具は電動工具１種類で対応できる等、熟練技術者に頼らないシンプルな工法であるため、従来工法に比べ短期施工、労働の省力化、経済性の確保を実現した。
　さらに解体後には運送、梱包用パレットとして再利用が可能なため、解体時の産業廃棄物を削減することが可能となった。

工法施工　事例（外観・内観）

自治体に採用された災害避難住宅

完成写真