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令和3年度近畿地方発明表彰

中小企業庁長官賞

性能の属人化を解決した印字検査装置(特許第6391745号)

【和歌山県発明協会】

太田 貴大

紀州技研工業株式会社 開発本部
第2画像認識システム開発部 課長

実 施 功 績 賞

釜中 眞次

紀州技研工業株式会社 代表取締役社長


 本発明は、製品や包材に印字されたドット文字の検査において、操作者による検査設定値のばらつきを無くすことで、安定した検査性能を実現するための文字切出し方法を実装した印字検査装置に関するものである。
 本発明の文字切出し方法は、画像中の印字文字列の内、最大及び最小と推定される文字をバウンディングボックスで囲み、当該2つのバウンディングボックスの縦及び横の寸法を用いて予め用意した計算式に従って離散したドットを連結する処理及び検査対象外のノイズを除去する処理に必要な設定値を算出することを特徴とする。操作者は、バウンディングボックスで画像上の文字を囲う操作を行うだけで設定することができる。
 本発明により、専門知識を必要とせず、誰でも同じレベルで検査設定の構築ができるため、印字検査装置の導入が容易になった。また、運用面においても、属人的であった検査設定値のばらつきを抑えることで検査性能の安定化を実現しており、印字品質の維持管理に寄与している。

図1 バウンディングボックスを用いて文字を囲う

図1 バウンディングボックスを用いて文字を囲う

 
図2 印字検査装置

図2 印字検査装置

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