文部科学大臣賞

多気筒ロータリ圧縮機の吐出ポート構造（特許第6022247号）

【静岡県発明協会】

平山　卓也

東芝キヤリア株式会社　コアテクノロジーセンター フェロー

実 施 功 績 賞

久保　徹	東芝キヤリア株式会社　取締役社長

　本発明は、冷凍・空調機器に用いられる多気筒ロータリ圧縮機において、大容量化する上で問題となる吐出損失、吐出脈動、回転軸のたわみ等を効果的に低減し、冷凍・空調機器の大能力化及び高効率化を可能とするものである。
　本発明の圧縮機は、回転軸を軸支する軸受の間に冷媒を圧縮する複数のロータリ式シリンダが仕切板で仕切られて配置され、軸受と仕切板の両方に冷媒の吐出ポートが設けられている。仕切板側の吐出ポートの断面積を軸受側の吐出ポートより小さくすることで吐出流量が適正化され、吐出弁の応答性が改善される。これにより、吐出損失や吐出脈動を効果的に抑制でき、高効率・低騒音・低振動で信頼性の高い大容量ロータリ圧縮機を実現した。
　本発明により、省エネ・静音化と圧縮機搭載台数の削減や配管類の簡素化による省資源・小型化が可能となり、カーボンニュートラルと地球環境保護の面で冷凍・空調産業に貢献している。

Copyright©1996- Japan Institute of Invention and Innovation All rights reserved