中小企業庁長官賞
アーチ型フレームの折畳電動アシスト自転車(意匠登録第1534837号)
【静岡県発明協会】
袴田 良 |
株式会社デイトナ コンプライアンス推進室 室長 |
高橋 晃太 |
株式会社デイトナ 二輪事業部 E−BIKEグループ グループリーダー |
吉良 好弘 |
株式会社デイトナ 二輪事業部 E−BIKEグループ |
実 施 功 績 賞
織田 哲司 |
株式会社デイトナ 代表取締役社長 |
本意匠は、従来の電動アシスト自転車に見えないスタイルを目指した折畳電動アシスト自転車に関するものである。
子乗せの実用車が主流であった電動アシスト自転車市場に、実用用途以外の趣味として自転車に乗りたいユーザーの心を掴み、好きな場所でのサイクリング(ポタリング)を楽しめる今までに無い価値と存在感の創出を本意匠の課題とした。
外観上一番目立つバッテリーをレザーバッグに仕込むことで存在感を消し、特徴的ともいえるトップチューブとダウンチューブ2本を滑らかなラインで描くアーチ型フレームを採用し、中央付近で折畳可能な形状とした。フレームパイプ形状に関しても異形断面形状を持たせ、真横からのフォルムはスリム、斜め上もしくは上からのフォルムでは異形パイプの幅を見せることで安定感と存在感のあるイメージを表現した。また、モーターをハブに仕込み、ハンドル廻りにもスイッチ類を配置しないことで、電動を思わせないデザインを目指した。一見すると普通の折畳自転車に見えるが、実は電動アシスト自転車であり、〈趣味性〉と〈所有欲〉の要素を盛り込んだ意匠となっている。
本意匠により市場での当カテゴリー商品の方向性が趣味性という付加価値を高めたものに変革していくきっかけとなったほか、年毎にマイナーチェンジを行う自転車業界において、デザインを変更することなく6年程度継続しているロングセラー商品を実現した。
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