発明協会会長賞

自走型飼料稲ラッピングマシン（特許第5726645号）

【北海道発明協会】

横内　博史	株式会社ＩＨＩアグリテック 開発部　商品企画Ｇ　主査
井ノ山　和宏	株式会社ＩＨＩアグリテック 品質保証部　品質保証千歳Ｇ　スタッフ

実 施 功 績 賞

満永　敬哉

株式会社ＩＨＩアグリテック　代表取締役社長

　本発明はロールベールを崩さずに積み込み、ロールベールへラップフィルムを隙間なく包装し、さらにロールベールを確実に起立させて、縦置きの状態で荷降ろしすることを可能とするラッピングマシンに関するものである。
　本発明のアーム機構は、ロールベールの下から抱え込むように接触し、回転台も含めて多点でロールベールを押さえる構造となっている。また、ロールベールを放出する際、勢いを受け流す位置にアームを配置することで、縦置きの際に勢いが余り、再び横倒しになることを防いでいる。これにより円筒の周面を地面と接した（横倒しの）状態で圃場へ排出されたロールベールを、型崩れさせずに持ち上げて積み込みを行い、ラップフィルムでロールベール全体を包装し、90度向きを変えて円筒の円形部分を地面と接するように（縦向きで）圃場へ降ろすことができる。写真の実施例は、飼料稲のラッピング作業のために開発された専用機であり、稲刈り後の水田も走行可能なクローラ式の自走型作業機である。
　本発明により、細断されて型崩れしやすい飼料稲のロールベールを確実に回転台へ乗せることができ、かつラップフイルム包装後、フイルムの重なりが多く破れにくい円形部分を地面に接するように縦置きするため、稲株が突き刺さらず腐敗しないようになり、良質な発酵飼料作りに貢献している。

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