特許庁長官賞

火花点火制御圧縮着火を実現する燃焼技術（特許第6562164号）

【広島県発明協会】

松本　浩太	マツダ株式会社　エンジン性能開発部第２エンジン性能開発グループ　アシスタントマネージャー
漆原　友則	マツダ株式会社エンジン性能開発部第２エンジン性能開発グループ　上席エンジニア
井上　淳	マツダ株式会社エンジン性能開発部第２エンジン性能開発グループアシスタントマネージャー
河合　佑介	マツダ株式会社エンジン性能開発部第２エンジン性能開発グループ
宮本　亨	マツダ株式会社エンジン性能開発部第２エンジン性能開発グループシニアスペシャリスト
神代　雄大	マツダ株式会社技術研究所　次世代パワーソース研究部門

実施功績賞

丸本　明	マツダ株式会社　代表取締役社長兼ＣＥＯ

　本発明は、ガソリンエンジンの熱効率改善に効果的な圧縮自己着火燃焼の最も大きな課題である着火時期制御を解決するSPCCI (Spark Controlled Compression Ignition：火花点火制御圧縮着火)燃焼技術に関するものである。
　自己着火時期の制御には未燃混合気の温度を緻密に制御することが必要である。それには、高度な可変動弁系による精密な制御が必要となり、量産化の課題となっていた。この課題に対し、火花点火燃焼の火炎伝播に伴い成長する火炎球の大きさを可変にすることで、火炎球の周囲の未燃混合気の圧縮度合いを変化させ温度制御する技術を確立し、従来と同等の比較的簡易なシステムでガソリンエンジンの圧縮自己着火燃焼の量産化を可能とした。
　本技術を活用した新型ガソリンエンジンは、量産ガソリンエンジンとしては世界で初めて圧縮自己着火を実用化することで、当社比で燃費率を平均して10％改善し、A/F (Air / fuel ratio：空燃比) リーン領域では最大約20%改善した。

特許庁長官賞

火花点火制御圧縮着火を実現する燃焼技術（特許第6562164号）

【広島県発明協会】

実 施 功 績 賞

実施功績賞