特許庁長官賞
橋梁など鉄鋼の金属疲労亀裂補修工法(特許第4441641号)
[愛知県発明協会]
山田 健太郎 |
国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学 名誉教授 |
石川 敏之 |
学校法人関西大学 環境都市工学部 准教授 |
実 施 功 績 賞
松尾 清一 |
国立大学法人東海国立大学機構 機構長 |
本発明は、橋梁など鋼構造物に発生した疲労亀裂の補修工法において、交通規制や通行止め、大型・高価な設備を必要としない、金属の強度を回復させることが可能な金属疲労亀裂の補修工法を提供するものである。
本発明の補修工法は、市販の安価な工具(フラックスチッパー、小型エアコンプレッサー、など)を用い、疲労亀裂の両側を叩いてその部分に塑性変形を生じさせて、亀裂を閉じる工法である。この工法では、さらに疲労亀裂の直上を叩いて、疲労寿命の延命効果を向上させている。破壊力学の基礎理論から、荷重によって亀裂が開かない状況を整えると、それ以上の疲労亀裂の進展を遅延、あるいは停止させることができる。
本発明により、安価で簡便かつ寿命延長効果の高い補修工法が実現した。これにより、全国にある約7万橋の鋼道路橋(橋長15m以上の橋数)に生じた比較的小さい亀裂の効率的なメンテナンスが可能になった。これまでに、中部地方を中心に2万5千箇所以上の金属疲労亀裂の補修に適用されている。
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