文部科学大臣賞
造血幹細胞の測定方法(特許第4806334号)
【兵庫県発明協会】
吉田 歩 |
シスメックス株式会社 第一エンジニアリング本部 IVD臨床開発部 臨床開発グループ 課長 |
辻󠄀 智悠 |
シスメックス株式会社 第一エンジニアリング本部 細胞技術グループ 上席主任技師 |
小国 振一郎 |
シスメックス株式会社 第一エンジニアリング本部 細胞技術グループ 部長 |
実 施 功 績 賞
家次 恒 |
シスメックス株式会社 代表取締役会長兼社長 CEO |
本発明は、白血病やリンパ腫の治療法である造血幹細胞移植に用いるための造血幹細胞の測定方法に関するものである。
従来、CD34モノクローナル抗体を用いた造血幹細胞数検査法では、検査に約2時間を要し、出現期や採取期に造血幹細胞数を迅速正確にモニタリングできず、このため、造血幹細胞の採取をやり直すことがあり、患者、ドナーの身体的負担及び医療現場の大きな負担要因となっていた。
本発明は、血液試料に含まれる血球を収縮させ、核酸を蛍光色素で染色後、フローサイトメーター上で光照射することによって生じる散乱光情報と蛍光情報とに基づき、わずか4分で造血幹細胞数を正確に計数することができる。
本発明を用いて造血幹細胞数を迅速正確に分類・計数することで、ドナーからの造血幹細胞の採取工程を適切にモニタリングすることが可能となり、個人毎に最適な採取開始や採取完了の判断が可能となる。これにより、患者、ドナーの身体的負担及び医療現場の負担を大きく低減し、造血幹細胞移植による白血病やリンパ腫の治療拡大に貢献する。
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