日本弁理士会会長賞
未知モータ駆動性能を最大化するインバータ(特許第5634620号)
【兵庫県発明協会】
蜂矢 陽祐 |
三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 モータ駆動システム技術部 駆動制御グループ 専任 |
小島 鉄也 |
三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 モータ駆動システム技術部 推進制御グループ 専任 |
足立 章二 |
三菱電機株式会社 名古屋製作所 インバータシステム部 インバータソフトウェア開発課 専任 |
実 施 功 績 賞
杉山 武史 |
三菱電機株式会社 執行役社長 |
本発明は、モータの内部特性を高精度に計測する技術により、高効率で省エネに寄与する永久磁石同期モータを高速、高トルクまで広範囲に運転可能とする方法に関するものである。
モータを高速、高トルクまで駆動するためには、駆動中にモータ電流によって変化するモータの内部特性(インダクタンス定数)を把握する必要があるが、従来の交流電圧印加による計測では、測定中にモータが回転するため、精度の高い計測を行うことが困難であった(図1(a))。
本発明では、瞬時的なパルス電圧印加を用いた計測により、モータの回転による精度低下を防ぐことで、汎用インバータ装置(図2)のみによる内部特性の計測を実現した(図1(b))。また同時に、微分方程式に基づく理論的な補正計算方法を考案し、大電流までの高精度な内部特性の計測を可能とした。これにより、従来よりも高速、高トルクまでモータの運転領域を拡大することができ(図3)、高効率な永久磁石同期モータの普及促進と省エネに貢献した。
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