文部科学大臣賞
インスリン用注射針(特許第4025567号)
【発明協会(東京)】
大谷内 哲也 |
テルモ株式会社 コーポレートR&Dセンター 部長代理 |
谷田部 輝幸 |
テルモ株式会社 研究開発推進部(企画管理)開発推進 研究員 |
実 施 功 績 賞
佐藤 慎次郎 |
テルモ株式会社 代表取締役社長CEO |
本発明は、インジェクターに取り付けて、インスリン等の自己注射製剤を注射する際に使用する注射針に関するものである。
従来の注射針は、針先が左右対称の刃面で形成されており、インスリン等の自己注射製剤を注射する際には、皮膚に対して垂直方向から穿刺し、針先が「点」で皮膚に接触するため、最初に接触したときに鋭い痛みを感じることが多い。この時点で感じた痛みは、注射が終わるまで持続し、針先をさらに皮膚に押し込んだ時の皮膚を切り裂く痛みとの相乗効果で大きな痛みとなるため、毎日4回ほどのインスリン注射を自分自身でしなければならない1型糖尿病患者、特に子どもにとっては大きな負担になっていた。
本発明は、針先を左右非対称の刃面で形成することにより、使用する患者の皮膚に「突き刺す」のではなく、カミソリのような鋭い刃先で「小さく切る」ことができるため、皮膚にかかる力が分散され、痛みを減らすことができ、患者のQOL(Quality of Life)向上に寄与するものである。
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