日本弁理士会会長賞
心臓の新評価技術(特許第4346297号)
【栃木県発明協会】
藤澤 恭子 |
キヤノンメディカルシステムズ株式会社 研究開発センター 臨床アプリ研究部 主席研究員 |
実 施 功 績 賞
瀧口 登志夫 |
キヤノンメディカルシステムズ株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、左心室心筋の機能異常領域の原因血管を特定する場面において、心臓モデルを回転させるなどして機能異常領域に栄養を与える冠動脈を追跡しなければならない診断の難しさを解決する技術に関するものである。
心臓CTデータから実際の患者の冠動脈を抽出し、左心室を同心円状に表現するポーラーマップ(極座標表示)を拡張した座標系に冠動脈走行点を投影することで、抽出した冠動脈をポーラーマップに重ねあわせて表示する。ポーラーマップには心筋の機能情報(血流、動き等)がマッピングされ、画像診断機器から得られる心臓の解剖学情報(大動脈流出部等)を使って座標系調整を行う。これにより、心筋の機能情報と冠動脈の位置関係を容易に視認可能となり、心臓の新評価技術を確立した。
心筋梗塞に代表される虚血性心疾患が世界中の死因の30%を占めている中、本技術は診断スピードと質を共に向上できるため、患者の早期社会復帰に貢献できる。
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