発明協会会長賞
マイクロ波加熱方式の連続抽出・乾燥装置(特許第5899604号)
【高知県発明協会】
山中 恭二 |
兼松エンジニアリング株式会社 開発部 マネージャー |
平野 隆司 |
兼松エンジニアリング株式会社 開発部 リーダー |
松岡 秀治 |
兼松エンジニアリング株式会社 開発部 チーフ |
山中 義也 |
元 兼松エンジニアリング株式会社 開発部 マネージャー |
村井 正徳 |
高知県工業技術センター 生産技術課 主任研究員 |
近森 麻矢 |
高知県工業技術センター 食品開発課 チーフ |
浜田 和秀 |
元 高知県海洋深層水研究所 所長 |
実 施 功 績 賞
山本 琴一 |
兼松エンジニアリング株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、柚子などの搾汁残渣である柑橘果皮(バイオマス)から、香料の原料となる精油・芳香蒸留水を抽出するとともに、果皮を乾燥させることで抽出残渣の畜産飼料などへの再資源化を実現したゼロエミッション型のマイクロ波加熱方式連続抽出・乾燥装置である。
マイクロ波を利用して、水などの溶媒を使わずに低温で高品質の精油・芳香蒸留水を抽出する従来のバッチ方式の減圧蒸留型抽出装置の特長を生かしたまま、多量生産が可能な連続処理方式にすることで抽出物の需要増加ニーズに対応した。さらに限界まで芳香蒸留水を抽出することで抽出残渣の含水率を30%以下にまで抑える乾燥処理を実現した。この結果、腐敗しやすく廃棄処分されていた抽出残渣の保存性が飛躍的に改善し、抽出残渣の完全有効利用・用途拡大を可能にした。
本発明により、柚子精油の需要への対応、および抽出残渣の飼料化による畜産振興への寄与など、波及効果のある資源循環型の柑橘加工事業を実現した。
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