特許庁長官賞
SiC(炭化ケイ素)半導体装置(特許第5184779号)
【京都発明協会】
三浦 峰生 |
ローム株式会社 パワーデバイス生産本部 アプリケーション技術課 課長 |
実 施 功 績 賞
藤原 忠信 |
ローム株式会社 代表取締役社長 |
本発明はSiC(炭化ケイ素)半導体基板を用いたパワーMOSFETに関するもので、高い耐圧を実現しながらオン抵抗を抑える構造を実現した。
本発明では、p-ウェルのピーク濃度を最表面のチャネル部から最深部に至る深さ方向において最深部寄りに形成している。これによりp-ウェルとドリフト層とのpn接合界面で生じる空乏層がp-ウェルの上方に向かって広がることを抑制した。広がった空乏層がn+ソース領域に到達するパンチスルー現象の発生が防止され、高いドレイン・ソース間耐圧を実現している。
また本発明では、p-ウェルの最表面の濃度はピーク濃度と比較して相対的に低く設計されている。チャネルが形成される表面の濃度を十分低く設計することで、チャネル部のオン抵抗が下げられ、導通損失を低減している。
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