特許庁長官賞
超極細銅合金線とその応用製品(特許第4143086号)
【茨城県発明協会】
黒田 洋光 |
日立金属株式会社 機能部材事業本部 機能部材研究所 主任研究員 |
黄 得天 |
日立金属株式会社 機能部材事業本部 電線統括部 電線第一技術部長 |
岡田 良平 |
日立金属株式会社 機能部材事業本部 電線統括部 電線第一技術部 第一技術グループ長 |
瀬谷 修 |
FLEXCEED株式会社 助川工場 ファイン・フレキシブル事業部(元 日立金属株式会社) |
増井 信一 |
株式会社日立ハイテクマニファクチャ&サービス (元 日立電線ファインテック株式会社) |
実 施 功 績 賞
佐藤 光司 |
日立金属株式会社 代表執行役 執行役社長 |
本発明は、超極細銅合金線とその応用製品(医療機器用のプローブケーブル等のケーブル)に関するものである。胃カメラや超音波診断装置等の医療機器では、更なる高精細画質の実現と人体へのストレス低減が望まれており、このニーズに応えるべく、本発明者らは、医療機器用のプローブケーブルを構成する極細同軸ケーブルの内部配線材として、従来品(線径:0.016mm)よりも細い超極細銅合金線の研究・開発を行った。
一般的に、線径が細くなると、破断し易くなるだけでなく、電気も流れ難くなる傾向にあるが、本発明では、超極細銅合金線の導体に、銅に銀を含有させた銅銀合金を採用し、銅銀合金を超極細に伸線する過程で、二段階の特殊な熱処理を行うことで金属組織を制御することにより、従来では得られなかった高強度と高導電性を兼備する超極細銅合金線を実現した。
この超極細銅合金線(線径:0.013mm)を用いた極細同軸ケーブル(本発明品)では、高強度と高導電性を維持したまま従来比で約20%の細径化を実現し、低侵襲医療技術の発展に貢献している。
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