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令和元年度関東地方発明表彰

日本弁理士会会長賞

高速プリンターインク吐出異常検出装置(特許第5853980号)

【長野県発明協会】

坂上 裕介

元 セイコーエプソン株式会社
コア技術開発センター

新川 修

セイコーエプソン株式会社
プリンティングソリューションズ事業部
P企画設計部 シニアスタッフ

実 施 功 績 賞

碓井 稔

セイコーエプソン株式会社 代表取締役社長


 本発明は、圧電素子(ピエゾ素子)の駆動によりインクを吐出するインクジェットプリンターにおいて、インクが吐出された後のキャビティ内におけるピエゾ素子の残留振動を検出することで、ノズル毎のドット抜けの原因を特定し、適切な回復処理の実施を可能としたものである。
 本発明に係るインクジェットプリンターは、ピエゾ素子の残留振動から生成した矩形波の波形に基づき、ドット抜けの検知、及びその原因を特定する吐出異常検出回路と、特定された原因から適切な回復処理を選択・実行する回復手段と、駆動波形生成回路とを有する。そして、吐出異常検出回路と駆動波形生成回路とを、切替スイッチで切替えることで、吐出異常検出と駆動波形生成の両立を図るものである。(図1)
 本発明により、ノズル毎にドット抜けの原因を特定し、特定した原因に基づいて適切な回復処理を実行するので、スループット低下を抑制できる。とりわけ、大量印刷が求められるオフィスでの生産性を高め、さらにインクジェットプリンターならではの低消費電力性能により地球環境に優しい製品の提供が可能となる。(図2)


図1 吐出異常検出のメカニズム

図1 吐出異常検出のメカニズム

図2 本発明実施製品例 LX-10000Fシリーズ

図2 本発明実施製品例
LX-10000Fシリーズ

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