北海道知事賞
幼体移植式藻場造成法(特許第4929267号)
【北海道発明協会】
川越 力 |
共和コンクリート工業株式会社 海藻技術研究所 主任研究員 |
伊藤 篤 |
国立研究開発法人水産研究・教育機構 瀬戸内海区水産研究所 主任研究員 |
國分 啓子 |
元 共和コンクリート工業株式会社 海藻技術研究所 研究員 |
五十川 茂 |
共和コンクリート工業株式会社 九州営業部 嘱託 |
吉野 博之 |
公益財団法人函館地域産業振興財団 事務局長 |
本発明は、予め陸上でしっかり育成した海藻の種苗(ナエ)を海底に用意したホルダーに迅速かつ容易に取り付け、対象にした海藻で確実に藻場(海藻群落)を造成するシンプルな手法である。
藻場造成において①海中での作業を迅速に行うことができ、②海藻種苗を確実に海底に植え付け、③種苗の脱落時や植え替え時の脱着メンテナンスを容易に行うことができるように、海藻種苗を取り付けた「種苗チップ」と種苗チップを取り付ける「ホルダー」、ホルダーを取り付ける「ベース」を、それぞれ係合溝をテーパー状にし、さらにそれぞれ直交するようにくさび係合として、時化等では簡単に抜け落ちず、かつ、ダイバーが容易に着脱できる構造となっている。
本発明により、例えばハタハタが産卵する海藻を対象とした藻場造成においては、移植海藻から胞子(タネ)が周囲に供給され、新しい世代の対象海藻が着生することで持続的な産卵藻場が形成され、さらに、その藻場にハタハタの産卵が確認されるなど大きな成果が得られている。
Copyright©1996- Japan Institute of Invention and Innovation All rights reserved