特許庁長官賞
光学式粒状物選別機の検量線自動設定システム(特許第6152845号)
【広島県発明協会】
宮本 知幸 |
株式会社サタケ 技術本部 選別・計測グループ 選別チーム 主事 |
石津 任章 |
株式会社サタケ 技術本部 制御開発グループ 制御開発チーム 主事 |
立石 芳和 |
株式会社サタケ 技術本部 選別・計測グループ 選別チーム 主査 |
原 正純 |
株式会社サタケ 技術本部 制御開発グループ グループ長 |
実 施 功 績 賞
佐竹 利子 |
株式会社サタケ 代表取締役 |
本発明は、米、麦などの穀粒や樹脂ペレットなどの粒状物を良品と不良品とに選別したり、粒状物に混入する異物を判別したりするとともに、これらを噴風により吹き飛ばして除去する光学式粒状物選別機に関し、特に、不良品や異物の選別基準(検量線、感度)を自動設定する機能に関するものである。
良品と不良品との間で色の区別がつきにくい粒状物を選別する場合、目視で選別基準を設定するのは極めて困難な作業であった。本発明では、粒状物のR、G及びBの光の各波長成分を三次元色空間上にプロットし、マハラノビス距離およびユークリッド距離を用いた境界面の探索を行って平面の方程式を算出し、この二つの平面の方程式が交わる箇所をしきい値(境界値)とする設定とした。そして、既知のサンプルを流して良品パターン/不良品パターンを自動学習させる機能も備えた。これにより、誰でも簡単に選別基準を自動設定することができるようになった。
本発明は、マハラノビス距離を用いたクラスター分析手法(機械学習)を活用したものであり、本機能を搭載した光学式粒状物選別機は国内外を問わずほぼ全ての機種に導入されるようになった。
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