発明協会会長賞
石膏ボード廃材から石膏を再生する方法(特許第5553491号)
【山口県発明協会】
平中 晋吾 |
株式会社トクヤマ セメント開発グループ 主席 |
片岡 誠 |
株式会社トクヤマ セメント開発グループ 主任 |
実 施 功 績 賞
横田 浩 |
株式会社トクヤマ 代表取締役社長執行役員 |
本発明は石膏ボード廃材のリサイクル技術に関わるものである。石膏ボード廃材を再生するために水へ溶解後、再析出させる技術において、該石膏ボード廃材を水中へ投入する前に、従来レベルを超えて細かく粉砕する点に特徴を有する。
石膏ボード廃材等の廃石膏はリサイクルが求められており、廃石膏を水へ溶解後に再析出させる技術が提案されていたが、析出する二水石膏の平均粒径が小さく実用上の問題があった。本発明は、平均粒径が小さくなる要因が、石膏ボードが本質的に有する多孔質な構造にあることをつきとめ、該多孔質構造が実質的に消滅するまで細かくする(指標として全累積細孔容積が1mL/g以下)ことによって、実用化可能な技術として完成させたものである。
本発明は、従来は大部分が埋め立てられていた石膏ボード廃材を、再び石膏ボード原料として使用可能な品質の二水石膏へと再生する技術であり、環境保全や天然資源の枯渇防止に大いに貢献できる。
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