中国経済産業局長賞

農業用運搬車の前後進切り換え装置（特許第5233048号）

【鳥取県発明協会】

河島　隆則

有限会社河島農具製作所　代表取締役社長

　本発明は農業用運搬車において前後進切り換えレバーを操作してトランスミッション（TM）内のギヤを配列変更する際にギヤ同士が正常に噛み合わない場合、再度ギヤ同士を自動的に噛み合わせるものである。
　一般的に運搬車の進行方向は前後進切り換えレバーを操作してTMのシフト部を可動させて内部のギヤ配列を変更することで切り換わる。本発明はレバーとシフト部の間に引張バネを設けることでTM側のシフトレンジを常に前進又は後進側へ付勢させ、操作部において前後進切り換えレバーを前進（後進）位置に保持させるリンク越え機構（図2）を備えることで、シフトレンジを常に前進（後進）側へ保持し続けさせることができる。
　よって、ギヤが噛み合わない、またはギヤ同士の噛み合わせが外れた時でも自動的にギヤが噛み合うため、レバー操作を繰り返す煩わしさを解消するだけではなく、もしギヤ外れても坂道で機体が下る現象を防ぐため安全性向上にも貢献できる。

図１　農業用運搬車

図２　操作部