中部経済産業局長賞
物標認識装置(特許第6083368号)
[愛知県発明協会]
水谷 玲義 |
株式会社デンソー AD&ADAS技術2部 第1技術室 担当係長 |
伊東 洋介 |
株式会社デンソー AD&ADASシステム技術部 第4技術室 課長 |
実 施 功 績 賞
有馬 浩二 |
株式会社デンソー 取締役社長 |
本発明は、車両の衝突被害軽減ブレーキ(以下、AEB*1)に用いられるミリ波レーダを使った物標認識装置であり、AEBが作動するべき状況か否かを判定する際、車両の運転者によるステアリング操作や車両のヨーレート値の変化を検知すると、物標の判定パラメータをリセットすることにより、AEBの不要な作動を抑制するものである。
予防安全性能向上のため、単純にAEB作動感度を敏感にする、すなわちミリ波レーダによる制御対象物判定の閾値を低く設定すると、誤判定により不要なシーンでも作動してしまう懸念があった。そこで本発明では、運転者によってステアリング操作がなされた場合や車両のヨーレート値が大きく変化した場合には運転者の明確な意思が表れているシーンであることが多く、AEBが作動すべきでない可能性が高いことに着目し、その場合に物標の判定パラメータをリセットし、再判定するように構成した。
発明品はAEB作動性能向上と不要作動抑制を両立させた結果、AEB未装着車に比べ、追突事故を9割減させる*2とともに、現在まで累計約600万台以上で不要作動発生なしを実現している。
*1AEB: Autonomous Emergency Braking *2トヨタ自動車(株)HPより引用
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