文部科学大臣賞
用紙特性センサ及び高画質プリンタ(特許第5850390号)
[宮城県発明協会]
大場 義浩 |
株式会社リコー 研究開発本部 リコー未来技術研究所 スペシャリスト |
菅原 悟 |
株式会社リコー 研究開発本部 リコー未来技術研究所 エグゼクティブスペシャリスト |
石井 稔浩 |
株式会社リコー 研究開発本部 リコー未来技術研究所 スペシャリスト |
実 施 功 績 賞
山下 良則 |
株式会社リコー 代表取締役 社長執行役員・CEO |
本発明は、用紙毎の光学特性を測定して用紙の違いを識別するセンサと、それを用いることで高画質と高い生産性を同時に可能とした新しい印刷需要(オンデマンド印刷)に応えたプリンタに関する発明である。
本発明に当たり発明者らは、用紙内部の微細構造で多重に散乱する光は、反射の過程で偏光特性が変化することに着目した。本発明の構成は、光源の偏光方向に垂直な成分の反射光を検出し、また異なる検出角度を持った複数の受光器を備えることで表面と内部での拡散を区別して独立した拡散光を検出する。検出したこれらの特性値を用いて、独自のアルゴリズムで定量化することで、様々な用紙の光沢度、平滑度、厚さ、及び密度などの違いを簡易に識別することができる手段を提供した。
本発明により従来、塗工の有無程度であった簡易評価の精度は、数百種を超える用紙銘柄でもそれぞれの特性の違いを検出できる分解能となった。このセンサを搭載したプリンタは、センサの出力に対応した印刷条件を予めデータベースとして備えておくことで、誰でも簡単迅速に、試し刷りによるロスもなく、高画質の印刷ができるようになった。
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