発明協会会長賞

一眼レフカメラ用オートフォーカス機構（特許第5774760号）

［岩手県発明協会］

片野　圭二	株式会社アイカムス・ラボ　代表取締役
田村　孝	株式会社アイカムス・ラボ　取締役

　本発明は、一眼レフカメラの重要機能の一つである、「フルタイムマニュアル」（オートフォーカスとマニュアルフォーカスを使い分ける際に、「AF/MFスイッチ」を切り替えることが不要）を実現する機構である。
　フルタイムマニュアルは、手動のフォーカスリングと自動のモータが、共にレンズ保持機構に結合していながら、フォーカスリングとモータは動力が遮断されていることで可能となる特殊な機構である。従来の方式は騒音が大きいため、動画撮影用には不向きとされていたが、本発明である「ウォームギヤ+と遊星歯車減速機」の構成により、低騒音化を可能とした。
　本発明により、かみ合い周波数を1/10以下に低減することで10dB以上の低騒音化を達成した。この効果により、従来不可能だった動画撮影も可能とすることができ、一眼レフカメラ用レンズに広く普及している。