日本弁理士会会長賞

実験動物用翼付採血針（特許第4674095号）

［福島県発明協会］

村上　誠	日本全薬工業株式会社　研究開発本部　中央研究所臨床開発センター　チーフエキスパート
安齋　秀行	日本全薬工業株式会社　営業本部　ＬＡ事業部ＬＡ道東事業所

実施功績賞

高野　惠一

日本全薬工業株式会社　代表取締役社長

　本発明は、医薬品開発の基礎研究等において、げっ歯類からの経時的な血中データの収集を容易に行うことを目的に開発された採血器具である。これまでげっ歯類を対象に、安定で確実、且つ動物の福祉にも考慮しつつ、経時的に繰り返し採血を行う手法は開発されていなかったが、本採血器具の開発によりそれが可能になった。
　一般的にげっ歯類の採血法としては、尾の切断による採血や眼窩静脈叢採血などが行われているが、これらの手法は動物に与える苦痛も大きく、溶血などの可能性も高かった。一方、本発明による手法は、動物に与える苦痛も少なく、熟練を要することなく初心者でも簡単に短時間で習得が可能である。更に、本手法は、ヘマトクリット毛細管を利用したことで、毛細管現象による無理のない吸引が可能なため、溶血の可能性が低く、試験データの信頼性向上にもつながるなど、種々の画期的な特徴を有している。
　本採血器具は、平成28年2月に発売を開始し、全国の大学、大手製薬企業、および研究機関等の研究者や技術者に採用され、国内において認知度が高まってきており、広く今後の海外市場展開も模索している。

日本弁理士会会長賞

実験動物用翼付採血針（特許第4674095号）

［福島県発明協会］

実 施 功 績 賞

実施功績賞