関東経済産業局長賞
ポータブル屈折旋光計(意匠登録第1511002号)
【埼玉県発明協会】
雨宮 秀行 |
株式会社アタゴ 代表取締役社長 |
田中 政之介 |
株式会社アタゴ 開発部 課長 |
本発明は、偏光変調器に液晶セルを用いることで、旋光計の小型化、低消費電力化、低価格化を実現したものである。また、従来の小型な屈折率計と融合することで、第3の測定パラメータを瞬時に導き出すことを可能とした。
ネマティック液晶セルは、一軸性複屈折を示す異方性誘電体として振舞うことが知られている。液晶セルは小型化が可能で、かつ駆動が極めて低消費電力である。そこでこの液晶セルを偏光変調器として用いることで装置全体の小型、高速化、低消費電力化によるバッテリー駆動を実現し、持ち運び可能な形状とした。また従来の小型な屈折率計と一体化した構造とすることで旋光度と屈折率の同時計測を可能とし、さらに純糖率といった第3のパラメータを瞬時に導き出せるようにしている。
本発明により、製糖、香料、製薬における原料の純度チェックや飲料業界での砂糖の転化具合の検査において、これまでのラボでの測定からフィールド(農家や受け入れ現場)での測定を可能にし、より早い段階での品質管理を実現した。
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