日本弁理士会会長賞
土壌分析器(特許第5521139号)
【群馬県発明協会】
麦島 昌 |
合同会社土づくり推進機構 代表社員 |
田島 創 |
群馬県立群馬産業技術センター 化学材料係 独立研究員 |
本発明は、食物の生産現場であるほ場で必要とされる養分や、この養分を土に保持する能力を持つ腐植物質を測定する土壌分析器に関するものである。この分析器により、生産者自身が養分や腐植物質について定量分析が行える。
これまでは、ほ場に施されている肥料量を農業生産者自身が簡便に測定することは出来なかった。一方、環境面においては、雨水による肥料の流出が井戸水の汚染原因の一つとして指摘されている。カリウムやリンをほとんど輸入に頼っている日本国において、ほ場が持つ肥料量の数値管理は、生産コストを最適にするために重要な指標となる。この土壌分析器の活用により、農業生産技術での暗黙知を形式知に転換する活動が実現される。
土壌分析器による施肥管理は、生産コストの最適化のみならず環境負荷低減にも寄与する。現在、この土壌分析器は、国内外で約292台が販売されており、1台当たり平均5戸の農家に利用されている。
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