文部科学大臣賞
クラッド材を用いた放熱基板とその製造方法(特許第3862737号)
【北海道発明協会】
津島 栄樹 |
株式会社FJコンポジット 代表取締役 |
本発明は、銅箔とモリブデン(Mo)箔を多層に積層し、ホットプレスにより温度と圧力で一体化する製造方法(固層核酸接合)と、多層構造を持つ材料、およびその加工方法を新規に開発したものである。
銅は半導体の放熱材料として有効であるが、セラミックス部品とロウ付けする構造のパッケージには、熱膨張率が大きいために使用できない。そこで、低熱膨張率のMoと複合化する方法を考案した。従来、Mo粉末と銅の複合材料はあったが、多層のMo箔を用いる事により、少量のMoで熱膨張率を制御でき、高性能・低コストを両立した。同時に、その接合方法として固層拡散接合技術を確立した。
この材料は、携帯電話の基地局などの通信用デバイス(FET増幅器)のメタルベースとして採用され、特に通信速度の早いGaN素子を用いた新型デバイスは発熱量が高く、その普及に大いに貢献している。
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