文部科学大臣賞
漏洩磁束法による鋼板微小凹凸表面探傷装置(特許第5186837号)
【広島県発明協会】
腰原 敬弘 |
JFEスチール株式会社 スチール研究所 計測制御研究部 主任研究員 |
加藤 宏晴 |
JFEアドバンテック株式会社 海洋・河川事業技術部 部長 |
長棟 章生 |
元 JFEスチール株式会社 |
実 施 功 績 賞
柿木 厚司 |
JFEスチール株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、鋼板の製造過程において発生する、凹凸量が鋼板表面粗さと同等の数μm程度で視認困難なロール性の微小凹凸欠陥を、オンラインで自動検査するための技術である。
発明者らは、欠陥発生のメカニズムに着目し、ロールに生じた凹凸が鋼板に転写される際に歪が生じ、この歪に起因する磁気特性の変化を漏洩磁束法で検出できると考え、実験により確認した。さらに、鋼板に印加する磁化レベルの最適化を行い、鋼板を磁気飽和レベルに印加する従来の漏洩磁束探傷と異なり、磁気飽和レベルの75%以上95%未満に鋼板を磁化すると良好なS/Nが得られることを見出した。
従来は、製造中の鋼板を停止させて鋼板表面に人手で砥石をかけることで欠陥の視認性を向上させる検査を実施していた。本発明により、これを省略することが可能になり、鋼板品質、生産性とともに作業員の安全性も向上させた画期的な技術である。
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