中国経済産業局長賞
パルパーロータを備えるパルパー装置(特許第5438813号)
【鳥取県発明協会】
出口 勇次郎 |
ローター工業株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、製紙機械であるパルパー装置のメイン部品“ローターベーン”に関するものである。本発明で、省エネルギーに繋がる性能の改善と、部品取り替え時に手間を省く構造面の改善を、同時に具現化している。
パルパーは原料を離解する装置である。その原理を単純化すると大きく二つの要素に分ける事が出来る。一つは刃とスクリーンプレートとのカッティングによるもので、もう一つはローターベーンが生み出す回流によっての揉みほぐし効果によるものである。本発明以前は、その2つの要素を担う部品は替刃のみであった。本発明では、カッティングは替刃、回流を起こすのはポンピングベーンと呼ばれる上部の弓なり部へと、役割を分担させるようにした。
また、それぞれの部品の取り付け構造を大幅に改善している。
本発明の効果として、5%から25%の電力低減を実現出来る。特に大型パルパーにおいては700kw級の大型モーターで運用しているので、効果は大きい。
また、部品の取り換え時間は従来の半分以下である。
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