日本弁理士会会長賞
トラクタの可変応答耕深制御装置(特許第6016554号)
【島根県発明協会】
田中 武二 |
三菱マヒンドラ農機株式会社 開発・設計統括部 開発・設計部 制御システム課 主任 |
実 施 功 績 賞
末松 正之 |
三菱マヒンドラ農機株式会社 CEO取締役社長 |
本発明は、トラクタの自動耕深制御における作業機ハンチングの防止と、作業機耕耘深さを維持する精度向上を目的として、マイコン上で耕耘深さセンサ値に応じて作業機の昇降出力を停止する不感帯幅を変更するものである。
従来、安定した耕耘作業を行うには、圃場や作業機に応じて熟練者の細かな設定作業を必要としていたが、昇降出力を停止する不感帯とヒステリシスを設け、耕耘深さセンサ値に応じて不感帯幅の上昇側を下降側に比べ広くすると共に、不感帯設置位置を変更することで、作業機の目標深さと、作業機の現在位置との差に応じて積極的に昇降出力と出力停止の制御を可能とした。
これにより、上方側の出力を抑え、圃場全体を均一に耕耘することが可能となり、耕耘時に未熟練者や高齢者などの作業者を選ぶことなく安定した作業を行うことができる。さらに様々な圃場や作業者の嗜好に応じた設定も可能で、多くの作業者に適合した効率的な作業が提供でき、農業の省力化にも貢献できる。
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