発明協会会長賞
魚醤油(特許第3598093号)
[大分県発明協会]
原 正幸 |
合名会社まるはら 代表社員 |
山本 展久 |
大分県産業科学技術センター 食品産業担当 主幹研究員 |
本発明は、鮎などの淡水魚を原料とする魚醤油(ぎょしょうゆ)の製造技術である。
魚醤油とは、魚類を原料とした醤油のことで、主には中国や東南アジアなどで広く使用されているが、日本国内での使用頻度はあまり多くない。その最大の理由は、その臭みにある。魚醤油は魚類を原料とするため、生臭さや日本人には馴染まない独特な臭みがある。
そこで、弊社では、大分県産業科学技術センターとの共同研究により、日田市特産の鮎に着目し、従来の魚醤油独特の臭みが少なく、国内市場に受け入れられやすい魚醤油を目指し開発を行った。結果として、原料に鮎などの淡水魚を選択することで、臭みが少なく旨味の高い魚醤油を製造できるようになり、本応募のような特許を取得するに至った。
取組を始め18年になるが、大分県との共同特許により商品開発が完成し、出荷も徐々に増え、鮎魚醤は弊社を代表する商品の一つに育った。又、鮎魚醤製造技術の応用により、平安時代にあった「肉醤」「草醤」の復元にもつながり、新しい事業展開が拡がりつつある。
Copyright©1996- Japan Institute of Invention and Innovation All rights reserved