近畿経済産業局長賞
カテーテル検査用固定具(特許第5847751号)
【大阪発明協会】
坂本 喜晴 |
株式会社坂本設計技術開発研究所 代表取締役 |
薮 圭介 |
枚方公済病院 生理検査科 主任 |
肘からの心臓カテーテル検査で課題だった止血トラブルを防げる固定器具。器具全体に緩やかなひねりを加えてあり、肘関節を中心に上腕と前腕を確実に固定できる。検査時と止血時それぞれに適した角度で固定できるよう器具外側側面に2段階の角度をつけた。重量は従来比100g軽い約30g。装着したまま帰宅できるため、患者が止血のために入院する必要がなくなる。
コンピューター断層撮影装置(CT)画像を基に3次元CADデータを作り、数値制御(NC)加工機で発泡スチロールを切削し、モデルを作製。金型で成形した量産品は、従来の切削加工より表面が滑らかに仕上がり、医療機関からは「暖かみがあり、軽い」と好評価を得ている。材質に発泡スチロールを使用し、金型成形することで、価格を従来品の2分の1程度に抑えることに成功した。透析患者や、骨折患者への転用も視野に入れており、今後、全国の課題を抱える医療現場での導入を提案していく。
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