特許庁長官賞
オレフィン改質ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子、発泡成形体(特許第4226530号)
【奈良県発明協会】
稲田 修邦 |
積水化成品工業株式会社 第2事業本部 機能性発泡事業部 機能性発泡グループ 主事 |
松村 英保 |
積水化成品工業株式会社 第2事業本部 グローバルテクニカルセンター 参事 |
筒井 恭孝 |
積水化成品工業株式会社 第2事業本部 機能性発泡事業部 機能性発泡グループ 主事 |
森岡 郁雄 |
積水化成品工業株式会社 技術本部 CSR推進部 参事 |
実 施 功 績 賞
柏原 正人 |
積水化成品工業株式会社 代表取締役社長 |
本発明の新規なポリマーハイブリッド技術(ポリマー分散のコントロール技術)によって、ポリスチレンにポリオレフィンの特長を付加させた高機能性樹脂の発泡成形体(商品名:ピオセラン)を世界で初めて実現した。
ポリスチレンの発泡体(通称:発泡スチロール、以下EPSと略す)は「衝撃で割れやすい」つまり耐衝撃性能が不足している欠点があった。
そこで、汎用ポリオレフィンとポリスチレンを、ポリマーハイブリッド技術によって、全体としてはポリスチレン比率が高いにもかかわらず、表面層はポリオレフィン比率が高い、特異な二層状構造の樹脂粒子とすることができた。この樹脂粒子からなる発泡粒子を成形することによりEPSの欠点が大幅に改善された発泡成形体が得られることを見いだした。
本発明品は耐衝撃性、耐薬品性、寸法安定性に優れ、EPSでは使用困難であった自動車構造部材や液晶パネルガラスの工場間搬送用容器などの用途分野に提供できるようになり、これら用途分野での機能性向上、品質(安全性)向上に大きく寄与し、事業拡大に貢献している。
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