発明協会会長賞
分析システム(特許第5181650号)
【京都発明協会】
尾和 道晃 |
株式会社島津製作所 分析計測事業部 ライフサイエンス事業統括部 LCビジネスユニット 主任 |
実 施 功 績 賞
上田 輝久 |
株式会社島津製作所 代表取締役社長 |
本発明は、液体クロマトグラフで用いられるフォトダイオードアレイ検出器に関する発明である。
フォトダイオードアレイ検出器のフォトダイオード素子の暗電流は測定上のノイズとなる。従来は、試料が注入された直後にシャッターを閉じてフォトダイオード素子の暗電流の測定を行っていた為、分析開始直後の数秒間は光の検出ができず分析カラムを短時間で通過する目的成分の検出を行うことができなかった。
液体クロマトグラフは、年々スループットの向上を求められており、1回の分析時間を短縮し、時間当たりの検体処理数を向上させる必要がある。その為、本発明では、溶離液をより高速な状態で送液することで、注入された試料が分析カラムで高速に分離され、各成分が検出器に到達するまでにかかる時間を大幅に短縮することが可能となった。
本発明により、試料中の目的成分が注入後に迅速に検出器に到達した場合でも光信号を取りこぼすことなくクロマトグラムを出力することができる為、高速高分離な送液システムとの両立した高スループットな液体クロマトグラフを実現できた。
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