日本弁理士会会長賞
工作機械向け軌跡誤差補正制御技術(特許第5340486号)
【兵庫県発明協会】
長岡 弘太朗 |
三菱電機株式会社 名古屋製作所 NCシステム部 NCシステム第一課 専任 |
実 施 功 績 賞
柵山 正樹 |
三菱電機株式会社 執行役社長 |
本発明は、NC(Numerical Controller)で制御される切削型工作機械やレーザ加工機(図上)における切削工具やレーザ加工ヘッドの駆動制御において、高速かつ高精度な制御を実現するものである。
NCは工具を指定された経路に沿って移動させるが、制御系の遅れにより曲線部分では工具経路が内側へずれる。このずれを打ち消す軌跡誤差補正方法が知られているが、従来は直線と曲線の接続部分において、制御系の遅れにより実際の工具が直線部分に位置しているうちに補正が加わるため、工具経路が外側に膨らむ課題があった(図下左)。本発明では、曲線部分と直線部分の境界点を通り直線部分に平行な直線に対し、補正後の指令工具位置が曲線部分と反対側に位置する場合には、指令工具位置が直線上に位置するように補正を修正した(図下右)。
工具経路の直線と曲線の接続部分において徐々に変化する補正が施されて、実際の工具経路が外側に膨らむことなく目標とする工具経路に近づくため、高精度に加工できる。また、加工精度を従来と同等とする場合には、従来より高速な加工が実現できる。
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