北海道発明協会会長賞

構造熱橋抑制用Ｚ筋（特許第4056072号）

【北海道発明協会】

櫻庭　髙光

株式会社テスク　取締役会長

　本発明は、鉄筋コンクリート造建築物において、建物から突き出たバルコニーなどの構造躯体からの熱橋（局部的に熱を伝えやすくなる部分。特に冬の暖房時に、室内側で他の部分より低い温度となる所）を抑制するものである。
　断熱材を挟んだ左右の建物本体及びバルコニーに、上端筋と下端筋との間にＺ字形状のトラス筋を配置させたＺ筋を適宜間隔に断熱材を貫通させて架け渡しバルコニーを形成するものであり、断熱の厚さで耐火材を被覆するＺ筋の径及び長さ、配置間隔はバルコニーの重量によって簡単に決定することができ、熱負荷を低減して省エネ性、安全性を確保するものであって、典型的には、耐久性に優れる外断熱建物との組み合せが好適である。
　本発明のバルコニーの構築方法によって、建物内の温熱環境を維持するとともに、結露を抑えてカビ、ダニの発生を抑止して健康的な空間を提供し、冷暖房のコストを低減させＣＯ_２の削減に寄与することができる。